一番の治療は人と人とのふれあいだと思っています - 豊岡中央病院

整形外科|人工股関節について

開院以来約1,600例にも及ぶ人工股関節手術の実績

私たちは20年以上の人工股関節の経験を有しており、約1,600例にも及ぶ人工股関節手術を行ってきました。 人工股関節の開発者であるイギリスのチャンレー先生のコンセプトにしたがい、 骨セメント使用の人工股関節を25年以上にわたり使用しています。

この人工股関節は骨盤側には臼状のポリエチレン、大腿骨側には先端が球状になった金属性の棒を骨セメントで固定します。 人工股関節手術をすると確実に痛みはなくなります。関節の動きは大体手術前と同じくらいか少し良くなり、 足の長さも1.5から2cmほど長くなります。傷は太ももの横に12cmほどの長さ(小切開手術は行っていません)で手術時間は1時間30分くらいです。 入院期間は通常の手術で4~5週間くらいですが、リハビリ専用の病棟がありますので充分な機能回復を行ってから退院することが可能です。

※手術件数は平成25年度末現在

人工関節の構造

病気や怪我などで治療ができない状態まで傷ついた股関節は、その後症状が改善することがほとんど無く、 非常に強い痛みを伴い、通常の歩行も不可能な状態になります。 人工股関節を用いた置換術を行うことで、痛み・歩行の改善をすることができます。 人工股関節は主に下記の2つの部品からできています。


1.ソケット
土台として臼蓋に埋め込みます。
ポリエチレンでできています。

2.ステム
土台として大腿骨に埋め込みます。
金属でできています。

人工股関節の寿命・手術成績

手術後の一番の関心は人工関節がどれくらい長くもつのかということです。 長期に人工関節を使用すると弛んでくることがありますが、その原因は手術の技術と関節面に使用しているポリエチレンのすり減りによるものです。 私たちは20年以上の人工関節の経験を有していますが手術後25年で約30%の患者様がやり直しの手術(再置換術)をしていました。 大切に使っている方では25年、30年も大丈夫な方もいらっしゃいますし、最近の手術の技術が良くなっているのでさらに良い成績が期待できると思います。 参考までに我々の初期の手術成績を図示しておきます。

手術の合併症

感染

ばい菌が人工関節につくことですが当院の発生率は初回人工関節で3/499(0.6%)です。 この場合やり直しの手術が必要となります。 当院ではクラス100のクリーンルームという特別に清潔な手術室で手術を行っており、感染が起きないように努めています。

脱臼

人工関節が外れることです。通常2、3ヶ月で関節が安定し抜けにくくなりますが、 転倒などで関節に無理な動きを強制されると術後数年たっても脱臼する可能性はあります。 当院の発生率は術後3ヶ月以内で 5/499(1.0%)、術後3ヶ月以降で 2/499(0.4%)で合計1.4%ですが、この場合、通常の麻酔をして整復します。

深部静脈血栓症

足がむくむ状態になります。一般的に30%の発症率といわれていますが、 最近リハビリの開始が早くなり予防が進んだせいか治療が必要となる方は5~10%と減少しています。

肺塞栓症

一番恐い合併症で肺の血管に血の塊が詰まる病気です。 一般的には1000人中1名の発生率といわれていますが、幸い当院ではここ5年で発症した方はいません。
※発生率は平成19年末現在